氷河性地殻均衡調整
Glacial Isostatic Adjustment
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2024年4月30日
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研究について
GIAとは?
私たちは,地球温暖化に伴う氷床の変動メカニズムの解明を目指しています.その一環として、氷河性地殻均衡調整(glacial isostatic adjustment: GIA)モデルを用いた研究を行っています.
GIAモデルとは,過去の氷床変動による固体地球の変形過程を理論的に計算するモデルです.氷床が成長すると地殻は沈降し,氷床が融解すると地殻は次第に元の位置に戻ろうとする粘弾性応答を示します.このGIA過程を考慮することで,観測された高度や重力の変化から,氷床質量の変動量や地球内部の粘性を精度よく見積もることができます.
現在,南極大陸の中心部に位置する東南極氷床に注目しています.この氷床は安定していますが,最近の観測で変動のシグナルが現れ始めています.私たちは、GIAモデルを用いて過去数十万年間の氷床・地殻の変動履歴を再現し,現在観測されている変動を正確に評価することを目指しています.
GIAモデルの構築には,地殻の粘性率などの不確定なパラメータが多数含まれます.そこで,GNSSなどの測地学的な情報や過去の海水準の指標となる地質データなどを組み合わせて,モデルの最適化を行っています.
最新の研究では,東南極氷床の一部で過去に急激な融解が生じたあとに再拡大があったことを突き止めました.このGIAモデル研究を通じて,氷床変動の将来予測の高度化に貢献できればと考えています.
研究成果
共同利用を活用した共同研究を推進しています
データサイエンス共同利用基盤施設/国立極地研究所の共同利用のしくみを活用できます
大学院生・ポスドク研究者・共同研究を歓迎します!
一緒に研究を進める大学院生・ポスドク研究者,また共同研究の提案など,常時歓迎しています!
以下のリンクよりお問い合わせください.